岡田千晶さんの絵本原画展
「静かに扉をひらくとき」にいってきました!
石津ちひろさんと岡田千晶さんの新刊
『まほうのハッピーハロウィン』の発売が偶然展覧会に重なって、
展示タイトルにびったりの絵があったことから
メインビジュアルにも、絵本のワンシーンを使っていただきました。
岡田さんの6冊の絵本原画を
たっぷりと見ることのできるこの展示。圧巻でした。
お客様、何度もきています、という方も。
岡田さんのさまざまな絵本原画が
こうしてずらりと並び、
広すぎず、ちょうどいいスペースに
ころよいリズム感で展示されていると、
じっくり絵と向き合うことができます。
素晴らしい画力にため息……
岡田さんは「光と影を描く」と表されるけれど
その光と影で描き出しているのは
「気配」なんだなあと思います。
そこに満ちている空気や風、におい、温度。
魔女の女の子のまわりに、ごうごうと吹く風。
森におちる光の道にかかる靄。
日本家屋のひんやりとした湿度。
蝋燭が消えたときの、チッという音とにおい。
開催に寄せて・・の文章に岡田さんは、こう書いています。
「絵本の絵を描くときは、
まず具体的に場面を想像してみます。
登場する人や動物の、
そのときの気持ちや次の行動をイメージして、
ある瞬間を切る取るように設定を考えます」
次の行動もイメージして……
そう、瞬間を切り取っていても
そこに前後の時空も感じられる絵なのですねえ。
原画展にきて、あらためそのことを体感しました。
絵とあらためて対峙でき、発見のあるいい空間でした。
これが無料で見られるなんて……すばらしいです!
たくさんの人にみてもらいたい展示です。11/3まで。
原画展詳細はこちらです。
公益財団法人 調布市文化・コミュニティ振興財団 岡田千晶絵本原画展「静かに扉をひらくとき」
こちらブログの過去記事では
岡田さんが光を浮かび上がらせる独特な手法について解説しています。
絵本『まほうのハッピーハロウィン』ができるまで【後編】物語が姿をあらわす時 - ブロンズ新社公式ブログ
(編集担当 Y)