ブロンズ新社公式ブログ

絵本やイベント情報についてご紹介します。

ペク・ヒナさんの絵本が原作の短編映画『あめだま』(英題:Magic Candies)、日本の映画祭で上映!

韓国の大人気絵本作家 ペク・ヒナさんの『あめだま』と『ぼくは犬や』を原作に東映アニメーションによって製作された短編映画『あめだま』(英題:Magic Candies)が、ついに日本国内の映画祭でも上映されることが決まりました!

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札幌国際短編映画祭(北海道)
10月13日(日)14:30
https://sapporoshortfest.jp/

●キネコ映画祭(東京・二子玉川
11月2日(土)11:40
11月3日(日・祝)11:40
11月4日(月・祝)13:25
https://kineko.jp/

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ペク・ヒナさんの物語の世界を、フルCGアニメーションで表現した初の映像作品です。
絵本の訳を担当した長谷川義史さんも、声優として参加されています。

▼予告編はこちらよりご覧いただけます

www.youtube.com

 

本作は、今年3月の「第25回ニューヨーク国際こども映画祭」(アメリカ)で短編アニメーション審査委員最優秀賞( Jury Award for Best Short Animation )と観客賞を、「第64回ズリーン国際子供・若者映画祭」(チェコ)の子供短編部門で審査員賞を受賞しています。

ぜひご覧ください~!

PLAYFUL!『ねぇだっこ』刊行記念 柿木原政広の絵本とデザイン展 開催!

だっこのぬくもりが感じられる、赤ちゃんのための写真絵本『ねぇだっこ』(柿木原政広 作)の刊行を記念した展覧会を11月8日(金)より、ブロンズ新社ギャラリー「青銅Room J」にて開催いたします。

イタリア・ボローニャ国際絵本原画展や、絵本作家かがくひろしの世界展など、子どもの本に関する展覧会のアートディレクションや図録制作も数多く手がけられています。本展では、柿木原さんがこれまで携わってこられたさまざまなジャンルのお仕事の数々を、ぎゅっと凝縮して展示します。

11月9日(土)は柿木原さんが在廊されるほか、対面でのトークイベントも開催します。ぜひご来場ください。

 

PLAYFUL!
『ねぇだっこ』出版記念
柿木原政広の絵本とデザイン

【会期】

11月8日(金)、9日(土)、10日(日)、15日(金)16日(土)、17日(日)
全日程13:00~17:00 ※入場無料

【会場】

ブロンズ新社ギャラリー「青銅Room J」
(東京都渋谷区神宮前6-31-15 マンション31 3C)


【柿木原政広さん在廊日】

11月9日(土)13:00~17:00

 

【柿木原政広さんトークイベント】

「絵本、デザイン、アートのこと」
11月9日(土)17:15~

※要予約。定員30名。入場無料。
▼参加をご希望の方は、下記URLより事前にお申し込みください。

https://tinyurl.com/28vh6yba

※お申込みの締め切りは【11月4日(月祝)】です。応募多数の場合は抽選とさせていただき、当選の方にのみ、11月5日(火)中にメールでご連絡いたします。


【みどころ】

1)『ねぇだっこ』の全ページのパネル展示のほか、『ねぇだっこ』に登場するモチーフを使ったシルクスクリーンのポスターの展示販売もあります。

2)柿木原さんがこれまで手がけられた広告や、子どもに関するデザイン、展覧会などのアートディレクション、書籍の装丁、映像作品など、多岐にわたるお仕事の数々に触れていただくことができます。

※展示イメージです

3)柿木原さんが共同開発したカードゲーム「ROCCA(ロッカ)」を実際にプレイできるコーナーを設置!ご家族やお友だちとぜひ遊んでみてください。(こちらのカードゲームは会場でご購入いただけます)

※展示イメージです

 

絵本『ねぇだっこ』内容紹介

・定価 1,210円(本体1,100円+税)
・185×185mm 24P ボードブック
・発行年月 2024/9

ことばのリズムがここちよい、「だっこ」のぬくもりがいっぱいのファーストブック!
「ねぇ ねぇ だっこ だっこ だっこ ねぇ」と、だっこをせがむりんご。 ページを開くと、「だっこ ねぇ だっこ ねぇ」とバナナがやってきて、ゆーらゆーらとだっこしてくれます。
じゃがいもにマッシュルーム、さくらんぼ、もも、プチトマトたちが、くちぐちに「ねぇ ねぇ だっこ」と甘えんぼ。
みんなだっこしてもらって、にこにことってもいい気分!

 

著者紹介

柿木原 政広(かきのきはら まさひろ)

アートディレクター。1970年広島県生まれ。「ドラフト」を経て、2007年に「10inc.」を設立。主な仕事に、静岡市美術館、角川武蔵野ミュージアム、藤高タオル、富士中央幼稚園、singingAEON、R.O.Uなど。また美術館のポスターも多く手がける。2010年にカードゲームブランドRoccaSPIELEを立ち上げる。絵本に『ぽんちんぱん』『おっととっと』『ひともじえほん』福音館書店などがある。
現在全国を巡回中の「かがくいひろしの世界展」のディレクションと公式図録『かがくいひろしの世界』ブロンズ新社のブックデザインも担当。

▼柿木原政広[Instagram
https://www.instagram.com/masahirokakinokihara/

▼10inc.
http://www.10inc.jp/

 

『おしくら・まんじゅう』『おふとん かけたら』15周年!読者プレゼントキャンペーン開催

かがくいひろし作『おしくら・まんじゅう』『おふとん かけたら』の2作品が、刊行15周年を迎えました!

読者の皆さまに感謝の気持ちをこめて、【図書カード1,500円分】が抽選で200名様に当たるプレゼントキャンペーンを開催します。

皆さまのご応募を、心よりお待ちしております!

▼キャンペーンの詳細は以下のURLよりご確認ください。
https://www.bronze.co.jp/darumasan/information/campaign_o-o/index.html

 

『おしくら・まんじゅう』
https://www.bronze.co.jp/books/9784893094704/

 

『おふとん かけたら』
https://www.bronze.co.jp/books/9784893094834/

「どいかや絵本の世界展」町田市民文学館で開催!

絵本作家・どいかやさんの展覧会「チリとチリリ ―どいかや絵本の世界展」が、7月20日(土)より町田市民文学館ことばらんど(東京都町田市森野)でスタートします。

会期中は、どいさんの講演会やワークショップなども予定されているほか、展覧会を見てクイズに答えるとプレゼントがもらえるイベントもございます。
詳しくは以下のWebサイトよりご確認ください。
https://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/cul/cul08Literature/tenrankai/doikaya.html

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どいかや絵本の世界展」

会期:7月20日(土)~9月23日(月)
会場:町田市民文学館ことばらんど
   https://maps.app.goo.gl/mTFGehQR7YXqsjqq8
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かえると渡り鳥の交流を描いた『かえるのピータン』の原画展示もございます。
どいさんの、自然や小さな生きものたちをいとおしむように描く、繊細で優しい原画をぜひ間近でお楽しみください。

 

『かえるのピータン
どいかや 作(2008年刊)

かえるのピータンのくらす池に、わたり鳥のパーチクがやってきます。ピータンは池の美しい四季を、パーチクは世界の旅を語ります。
それぞれの生き方が、それぞれにすばらしいことを教えてくれる絵本。

<編集者:山縣彩さんより>
ピータンは、
土地に根付いて暮らす存在と旅をしながら暮らす存在の
それぞれの素晴らしさを
かえると渡り鳥のひとときの交流を通して描いています。
特にピータンは、一つの土地に暮らしながら
折々の四季や、育っていく生命などの
変わりゆくさまを愛おしみ
旅している人と変わらないくらい
豊かで大きなものを感じながら生きています。
その姿は、自然豊かな土地で家族と猫たちと暮らす
著者のどいかやさんそのもののようにも感じられます。
ローカルに回帰する人が増えたコロナ以降の今の時代にこそ、
読んでいただきたい絵本だなと思います。

<Webページ>
https://www.bronze.co.jp/books/9784893094407/

 

愛甲恵子さんのイランレポート②

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サラーム! こんにちは。
イラン発の平和を考える絵本『きみは、ぼうけんか』(シャフルザード・シャフルジェルディー・文/ガザル・ファトッラヒー・絵)の翻訳を担当しました愛甲恵子です。
わたしはこの5月、イランを訪れました。イランといってもほとんど首都テヘランにいたのですが、滞在中は、ブックフェアに通ったり、著者のおふたりに会ったり、出版社を訪ねたりしました。そのようすや、著者や編集者からうかがった、『きみは、ぼうけんか』誕生までの物語を、写真も交えながらみなさんにお伝えしたいと思います。

≫イランレポート①はこちら

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『きみは、ぼうけんか』の著者に会う!

今回の旅の目的のひとつが『きみは、ぼうけんか』の著者であるシャフルジェルディーさんとファトッラヒーさんに会うことでした。おふたりとは、翻訳を進める段階でもやりとりをしていましたが、翻訳とは直接関係のないこと、例えばこの絵本が誕生した経緯や、完成までのプロセスなどは、ぜひお会いして話をうかがってみたいと思っていたのです。それぞれ独立した流れを持つ絵と文が、ひとつの作品として完全に調和し、著者がふたりであるとはにわかに信じがたいようなこの絵本が、いったいどのようにして生まれたのか、とても興味がありました。

お会いしたのは、7年前にテヘランにできたばかりの「book garden」という、大きな本屋を含む複合商業施設に併設されたカフェです。

左:絵を描いたファトッラヒーさん、右:文章を書いたシャフルジェルディーさん

結局おふたりとは3時間近く話しこみ、いろいろなことをうかがったのですが、さらに別の日に、編集を担ったサハル・タルハンデさんのお話も聞くことができて、この絵本がだいたい以下のような経緯で生まれたことがわかりました。

 

『きみは、ぼうけんか』が生まれた経緯

この物語は、巻末の著者の言葉にあるとおり、文章を書いたシャフルジェルディーさんが、幼い娘さんに戦争をどうやったら伝えられるだろうか、と考えたことが発端でしたが、具体的なストーリーが生まれたのは、2017年にテヘランで開催された絵本づくりのワークショップでのことです。

このワークショップは、ふだん交流の少ない若手の作家と画家が協働して絵本をつくることを目的としたもので、コンペで1位を獲得した作家と画家は、イタリア・ボローニャブックフェアにご招待、という特典付き。そこにおふたりが参加したのです。

でも、最初からふたりで絵本をつくろうとしたのではありません。まず作家であるシャフルジェルディーさんが物語と絵本の構成のアイディアを提示。講師の提案で、ファトッラヒーさんに話がいき、ふたりで話したところ、作品のイメージをかなり共有できて、一緒に進めることになったのだそうです。こうしてこのふたりのペアが誕生しました。

ふたりは約3週間で、コンペの参加条件である、ストーリーボード(絵本の構成が見通せるラフ絵)と一場面の完成形の絵をつくりあげます(このとき完成させたのは、最後までほぼ変更がなかった海の場面の絵)。そしてみごと1位を獲得しました。

ボローニャに行くことになったふたりは、外国の出版社に作品を見せるため、大急ぎで、英語やドイツ語などの簡易本を製作します。これがそのドイツ語版。

出版された絵本の表紙とずいぶん違いますよね。お兄ちゃん、だいぶ年上に見えますし、帽子もあの黄色じゃない! 実は中の絵の雰囲気もだいぶ違います。ここで中身までお見せすることはできないのですが、シャフルジェルディーさんの表現を借りれば「最初はもっと、セ・ボオディー(三次元的、立体的)だったよね」。物語もずっと短くて、物語というよりは詩のような言葉でした。

この簡易本を携えて訪れた2017年のボローニャブックフェアでは、いくつかの外国の出版社が興味を示したそうですが、やはり最初はペルシャ語で出版したい、という結論に至り、TUTIが出版を担うことになります。

とはいえ、すんなりと刊行に至ったわけではありませんでした。TUTIのディレクターで編集者でもあるサハル・タルハンデさんは、この作品を世に送りだすためには、もう少し工夫が必要だと考えたのです。

タルハンデさんと愛甲。TUTI出版の事務所で

タルハンデさんは、戦争の描写が子どもたちの負担にならないように、という著者の思いが、より具現化されるようアドバイスをしていきました。例えば完成版では、ふたりが家を出たあとは、どの場面にも、物語に直接関与しない多くの人々が描かれていますが、これはタルハンデさんとのやりとりの末に生まれたものです。厳しい現実の中にいるのが、世界でたったふたりではないということを、どの場面においても伝えた方がいいという配慮です。それは、絵の中のふたりがさびしい思いをしないように、ということでもあります。

一方、文章については、読者が内容をより理解しやすいよう、物語の形に書き直されました。ですがその際も、物語の舞台や時代などは明らかにせず、主人公のふたりが経験していることが、この地球上のどこかで今現在起こっていることだ、と直接伝わるようにするという原則は貫かれました。

このほか、最後の場面だけ画面全体に色をつけることや、最初と最後に祈りの表現として折り鶴の絵を入れることは、修正を重ねる中でファトッラヒーさん自身のアイディアによって取りいれられたそうです。

そして、物語で鍵となる黄色い帽子ですが、これは旅行用の帽子をイメージして描いたものだそうで、チェック柄だとイギリスを想起させるので黄色にしたとのこと。それが図らずも日本においては小学生がかぶる黄色い帽子によく似た形となりました。


このようなさまざまな修正ののち、2019年、『きみは、ぼうけんか』のペルシャ語版が刊行されました。
お披露目がコロナの始まりの時期と重なって、宣伝はほとんどできなかったそうです。
ですがその後、2021年に、ファトッラヒーさんの絵はブラチスラバ世界絵本原画展で金牌を受賞。翻訳版が、トルコ、スペイン、オランダなどで刊行され、日本にもやってくることになります。さまざまな言語の読者を得ることになりました。

 

戦争、難民、という現在進行形の、いまや全地球をあげて考えていかなければならないテーマを、子どもたちにどう伝えるか……この簡単ではないミッションについて、著者と編集者が粘り強く考え、ひとつひとつ形にしていった結果が『きみは、ぼうけんか』。そのことが、今回お話をうかがって、とてもよくわかりました。この本を日本で伝える役割を担う者として、とても大切なメッセージを受けとったと思いました。

 

というわけで、こと『きみは、ぼうけんか』に限っても、この5月のイラン滞在は、たいへん有意義なものになりました。そして、直接会って話せることのありがたさを、改めて感じました。
今回の旅の記憶とともに、『きみは、ぼうけんか』をこれからも大切に伝えていきたいと思います。

 

*今回ご紹介したドイツ語の簡易本は、年末に開催する『きみは、ぼうけんか』のパネル展で展示する予定です。この物語の「はじまり」をご覧になりたい方、ぜひご来場ください。
なお、パネル展会場は東京原宿のカフェ「シーモアグラス」です。詳細が決まり次第ブロンズ新社SNSでお知らせします!

 

テヘランの本屋さんで見かけた折り鶴のディスプレイ。こういうディスプレイ、今回何度か見かけました。

(愛甲恵子)

 

書誌情報

『きみは、ぼうけんか』

シャフルザード・シャフルジェルディー 文
ガザル・ファトッラヒー 絵
愛甲恵子 訳
定価 1,540円(本体1,400円+税)
https://www.bronze.co.jp/books/9784893097286/

※著者より日本の読者の皆さんへのメッセージ動画をお預かりしています。以下URLよりぜひご覧ください。

https://staffroom.hatenablog.com/entry/you-are-an-explorer/

 

 

▼イランレポート①はこちらから

staffroom.hatenablog.com

愛甲恵子さんのイランレポート①

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サラーム! こんにちは。
イラン発の平和を考える絵本『きみは、ぼうけんか』(シャフルザード・シャフルジェルディー・文/ガザル・ファトッラヒー・絵)の翻訳を担当しました愛甲恵子です。
わたしはこの5月、イランを訪れました。イランといってもほとんど首都テヘランにいたのですが、滞在中は、ブックフェアに通ったり、著者のおふたりに会ったり、出版社を訪ねたりしました。そのようすや、著者や編集者からうかがった、『きみは、ぼうけんか』誕生までの物語を、写真も交えながらみなさんにお伝えしたいと思います。

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テヘラン国際ブックフェア

テヘラン国際ブックフェアは、年1回のペースで10日間ほど開催される大規模なブックフェアです。今年で35回目。コロナ禍で中断したこともありましたが、その後ネットに連動する形も整え、リアルとネットで盛りあがるイベントになりました。国際ブックフェアというと、版権の取引などがメインだと思いますが、テヘランの場合は、ここ最近は特に「一般市民が国内の出版社の本を割引価格で買える機会」というイメージです。

著者のトークやサイン会、子どもたちのためのイベントが数多く企画され、食べ物の屋台もたくさん出て、今回も多くの人を集めていました。

子どもの本の出版社が集まる区画の一コマ。ブースも相当力を入れてつくります。

大きいブースには何人も案内の人がいて、おすすめの本を紹介してくれたり、どんな質問にも答えてくれます。ふらふらとブースを巡っていたわたしは、「何歳の子どもにどんな本を買いたいのか」と何度も聞かれました。「自分のためなんですよ」と答えると、ちょっと驚いた顔をしたあと、ニコッと微笑を返して「それじゃあ、こんなのどうかしら?」といろいろな本を紹介してくれました。

会場の外にはこんな方々がいたり…。

本をテーマにしたおしばいなども上演されていました。

『きみは、ぼうけんか』の原書版元であるTUTI出版のブースにも多くの人が訪れていました。

『きみは、ぼうけんか』や『ボクサー』(ハサン・ムーサヴィー作・愛甲恵子訳/トップスタジオHR刊)の原書版元であるTUTI出版のブース。TUTI(トゥーティー)とはオウムのこと。ロゴの色を組みあわせた美しいブースでした。

看板真ん中の赤字は「世界の文学への架け橋」と書いてあります。

渉外担当の方に、本の売れ行きなど、ちょっとつっこんだことをうかがったのですが、インフレの影響で本の値段を上げなくてはならないのが大変だということでした。昨年に比べ絵本の値段は3倍にせざるを得ず、そのため、ブックフェアに人はたくさん来ているのに、高価な本は敬遠され、売り上げは思ったように伸びなかったのだとか。ブックフェア自体についても、国際情勢の影響があって、今年はほとんど外国の出版社が参加せず、残念だったと言っていました。

しかしこういった厳しい状況の中でも、並べられている新刊はこれまでと変わらず魅力的で、TUTIの絵本づくりが全くブレていないことが感じられました。日本を含む外国の優れた絵本の翻訳版も出しつづけており、「自分たちがよいと思う本を子どもたちに届ける」という、子どもの本の出版社としての揺るぎのない信念が感じられるラインナップに、こちらの方が勇気づけられました。

TUTI出版の新刊の一部

 

続いて、『きみは、ぼうけんか』の著者おふたりと編集者にお会いします!

▼イランレポートの続きはこちら!

staffroom.hatenablog.com

 

第12回ブロンズ新社書店大賞<製本所見学ツアー&新刊説明会>

2日目はみんなでバスに乗って、東京・板橋区の大村製本さんの見学ツアーに出発です!


ブロンズ新社の本も数多く製本してくださっている大村製本さん。
まずは、好きな色の紙を選んで、表紙の糊付け体験をさせていただきました。

丁寧に糊を塗って貼っていきます。

こちらは糊が乾くまで一旦お預けして、出来上がりを楽しみに待ちつつ、いよいよ製本所見学ツアー、スタートです!


それぞれの工程の担当の方が詳しく説明をしてくださいます。 

普段見ることが出来ない本が出来ていく工程を間近で見せていただき、みなさん興味津々です。

そしてなんと、ちょうど良いタイミングで、製本前の新刊『どんどんめくり』(やぎたみこ 作)も見ることが出来ました!


最後に出来上がった本を受け取って記念撮影。
大村製本の皆様、貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました!


2日間かけて行ったブロンズ新社書店大賞。最後は、ブロンズ新社のギャラリー 青銅RoomJで今後半年の新刊やフェアをご案内する新刊説明会を行いました。

編集者がお話する新刊の説明に、みなさん真剣に聞き入っていらっしゃいました。


2日間のイベントが無事終わり、私たちもたくさんパワーを分けていただきました。ご参加くださった書店のみなさま、作家のみなさま、そしてブロンズ新社書店大賞にご応募くださった書店のみなさま、誠にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。