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6月新刊『へいわってすてきだね』ご紹介(その5)

美しい自然の中で育った少年から詩が生まれ、たくさんの人の心を動かし、
絵本作家と出会い、平和へのメッセージが込められた絵本がもうまもなく出来上がります。
長谷川義史さんの込めた思いを、あとがきからご紹介させていただきたいと思います。



小学1年生の男の子が書いた平和への思い。
純粋で、素直で、力強い、まっすぐな願いの誓いの詩を、
いまの日本に、そして世界の人々に、ひとりでも多く伝えたい。
(中略)
また会おうね、とお別れして、島の小さな飛行場に向かいました。
9月でも痛いような陽ざしのなか、飛行機に乗りこもうとしたときでした。
見送りデッキから、手をふってくれる、安里くんと安里くんのご家族が見えました。
この島の、あの友の、思いを、願いを、しっかり描かねば。
いかなる理由があるにせよ、いえ、理由なんてないのです。
人々を殺し、傷つけることは、まちがいです。あの子たち、この有生くんたちを、
戦争という名の、残酷で恐ろしい殺し合いに、巻きこんではいけない。
そのことを、そのごくあたり前のことを、
光のなかに生まれてきた一人の少年が、ぼくたちに教えてくれているのです。
(『へいわってすてきだね』あとがきより)



『へいわってすてきだね』
安里有生/詩、長谷川義史/画、ブロンズ新社/刊
予価(本体1,400円+税)


(つづく)