ブロンズ新社公式ブログ

絵本やイベント情報についてご紹介します。

ヨシタケさんの本と、友達は大切だという話

ヨシタケシンスケさん渾身の新刊『このあと どうしちゃおう』。
ついに校了し、あとは印刷を待つばかりです。


たくさんの書店さんから「楽しみにしています!」との声もいただき、
担当編集としては、紙入れ、印刷、製本、配本の過程で
トラブルがなく、無事に本屋さんに届くよう祈るばかりです。
各ご担当のみなさま、どうぞよろしくお願いします。



さて先月、グラフィック社さんからヨシタケさんの
デリカシー体操』が発売になりました。
これは、14年前にヨシタケさんが自主制作していた、スケッチ集を復刻したもの。


今読んでも、すばらしく面白く、
才能のある人は、昔からずっと面白いんだなあ、と再認識できる1冊です。
中には、若かりし頃のヨシタケさんを思わせる、
キュンとくるスケッチもあったりして、この本は、買い!という感じ。



どちらも、よろしくお願いします。



この本を復刻したのは、私の大学時代からの友人のOさん。
ちなみに、大学生だった私に「きっと好きだと思うよ」と
ヨシタケさんの作品を紹介してくれたのも、彼女です。


Oさんの見立ては正しく、
私はすぐにヨシタケ作品の虜になりました。
そして、「いつかこの人と仕事ができたらなあ」と思いつつ、
老舗版元で編集アシスタントをしたり、
ブロンズで制作や編集の下働きをしながら、
ヨシタケさんの絵を使った、
どう考えても売れなさそうな本の企画書を書いて、
却下されたりしていました。



ボツになった企画書。読者対象のざっくり具合など、色々ひどい。



そんなこんなで、大学卒業から13年後。
晴れて企画が通り『りんごかもしれない』が発売になります。
いやあ、嬉しかったですねえ。。


そしてこの度めでたく、
Oさんが編集した『デリカシー体操』、
私が編集した『このあと どうしちゃおう』が、仲良く本屋さんで並ぶことになるのです。


割とぼんやりした大学生だった私たちが、それなりに社会に出て働いて、
しかも当時から大好きだったヨシタケさんの担当編集となり、
本という作品に関わることができた。
ふたりの編集本が、商品として並んで売られるのは、
なんだか誇らしいような、とても嬉しい気持ちです。


Oさんとは、今でもよく会いますが、
言ってることなんかは、ふたりとも、大学時代からあんまり変わらない感じ。
まあお互い、年相応に、老けましたがね。


でも、同じ編集者という立場で、
腹を割って話すことができる友人がすぐ側にいるのは、なんとも幸せなことです。


Oさんがいなければ、『りんごかもしれない』という大ヒット絵本は
生まれていなかったわけで、友情に感謝です。



『デリカシー体操』より



デリカシー体操』、『このあと どうしちゃおう』を
本屋さんで見かけたら、みなさま、ぜひともご一読下さいませ。
どちらも、ヨシタケさんの才能と人柄に触れることのできる、
すばらしい作品ですよ。


このあと どうしちゃおう』は、4月22日発売予定です。
どうぞ楽しみにお待ち下さい。


編集部 沖本