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絵本『おふろ』の誕生秘話♨こうして『おふろ』が沸きました

ふしぎなバスボールからはじまるヘンテコなおふろ絵本『おふろ』が、2024年12月26日(木)に全国の書店で発売になりました!
著者のいちろうさんと麦田あつこさん、初めてのタッグでできあがった本作。
どのような経緯で『おふろ』が誕生したのか、いちろうさんと麦田さんが漫画と文章で教えてくれました!

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『おふろ』をつくったわたしたち /麦田あつこ

ある日、起き抜けのふとんの中でスマホを見ていたら、「蛇口」の絵が目にとびこんできました。独特の構図だけど、なんとも優しく、不思議な魅力。
画家さんの名前は「いちろう」さん。
この人の絵本があったら読んでみたい! そんな強烈な思いがわきおこり、全てが後手後手になってしまうのろま人間のわたしには珍しく、パジャマ姿で片膝ついて、メッセンジャーですぐさまに連絡し、いちろうさんがお住まいだった京都に会いにいきました。

そして、絵本作りがスタート。
しかし、おはなしづくりの部分で、どうしても行きづまってしまいます。もっとこう縦横無尽で、心もからだも、脳みそもぐわーんと伸び縮みするようなおはなしを・・・などと言い合う日々。
ある日、ふたりで相談して、思いきって、いちろうさんの世界観をわたしがテキストにして、それをいちろうさんが絵にするというスタイルに作戦変更することに。

いちろうさんの絵は、おっとりと優しいながらも、いつのまにか日常がゆがんで、別世界に迷い込むような気配があり、そこから「蛇口からはじまる不思議なおはなし」を書きました。「おゆにんげん」や「ゼリー化するおゆ」を、いちろうさんは嬉々として絵にして下さって、おふろがどんどん沸き始めました。
編集者として加わって下さった佐々木さんと3人で、いつもとはちょっとちがう形で進んでいく絵本づくりを楽しみながら、『おふろ』はほかほかとできあがっていきました。

「おふろば」は、子どもにとっての小宇宙。わたしもいつまでも、ひとりでおゆと戯れている子どもでした。
蛇口の向こうに広がる不思議な世界を、のびのびと楽しんでもらえますように。

 

麦田あつこさんプロフィール

1978年、千葉県生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒。子どもの本の編集者として「だるまさん」シリーズ(かがくいひろし)、「しごとば」シリーズ(鈴木のりたけ)、『りんごかもしれない』(ヨシタケシンスケ)、『たまごのはなし』(しおたにまみこ すべてブロンズ新社)など、数多くの絵本を手がける。文章を手がけた作品に、『ねむねむ こうさぎ』『こうさぎ ぽーん』(絵/森山標子 ブロンズ新社)、『どんなおべんとう?』(絵/いわきあやこ 小学館)などがある。一児の母。

好きなおふろは「日曜日に入る昼風呂」。

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こうして『おふろ』が沸きました /いちろうさん

いちろうさんプロフィール

1993年、大分県生まれ。大分県立芸術緑丘高校日本画専攻科を経て、京都造形芸術大学美術工芸科日本画専攻科卒。大学在学中に描いた作品「旨い鍋は宵のうち。」で、第37回講談社モーニング漫画新人賞奨励賞受賞。イラストレーションの作品で、第40回ザ・チョイス年度賞優秀賞、HB WORKコンペ大賞受賞。ユニークな構図と、あたたかみのあるタッチで、漫画、挿画、挿し絵など、多岐にわたって活躍している。挿し絵の仕事に、『たい焼き総選挙』(文/新井けいこ あかね書房)、「群像」連載エッセイ「日日是目分量」(文/くどうれいん 講談社)などがある。本書が絵本デビュー作となる。

好きなおふろは「ひのきの香りのおふろ」。

https://www.instagram.com/ichiro0510/

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ふしぎなバスボールがいざなう、愉快でヘンテコなおふろの世界をぜひお楽しみください~!

▼好書好日のインタビュー記事もぜひ♨

book.asahi.com

 

書誌情報

『おふろ』
いちろう 絵/麦田あつこ 文
・発売日:2024年12月26日(木)
・定価:1,650円(税込)
・販売:全国の書店などで販売
・頁数:32ページ
・判型:257×205mm 上製
・書籍サイト:https://www.bronze.co.jp/books/9784893097385/

あらすじ

「なかなか にぎやかなのを えらんだじゃないか」
"ふしぎや"のおばあさんから買った、ふしぎなバスボール。家にかえっておふろをわかし、体をしっかりとあらって、おゆにバスボールをいれると...なんと、ゆかいな「おゆにんげん」があらわれた!
おふろのじゃぐちにすいこまれたぼくがきがつくと、そこは「おゆにんげん」のくに。
おゆのうえを、ぼよんぼよんとはずんだり、イルカになったおゆにんげんの背中にのっておよいだり、おゆのひこうせんでそらを飛んだり、おゆにんげんたちと大冒険をおもいっきり楽しみます。


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