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『新月の子どもたち』感想コメント一挙公開! その11

梅雨に舞い戻ったような天気が続いていますね☔️

発売からひと月になろうとしている『新月の子どもたち』(斉藤倫・作/花松あゆみ・画)で描かれている季節もまた、梅雨入りから梅雨明けの時期なんですよ🐌

 

さてさて、そんな『新月の子どもたち』に熱い感想コメントを寄せて下った書店員さんの声をご紹介している本ブログ、今日ご紹介するのはこちらの方!💕

 

序盤、令の語りにずぶずぶとのめりこみました。

令の自信のなさ、世界に少しだけ背を向けているような心情が文章全体を支配していて苦しいくらいでした。 おそらく倫さん(勝手ながら私の中ではこう呼ばせて頂いています)もそこを意識して文章を紡がれたのではないでしょうか。 そして令のような生きづらさを抱える子どもたちが次々現れる現実になんともやり切れない思いをしました。

 

大人になるとあのころの生きにくさや葛藤を置き去りにして「子どもの未来は明るい」と妄信的に信じ込んでしまいがちです。 でも、違うんですよね。

令のように、香坂くんのように子どもも生きづらくて、 しかもそれは子供であるがゆえに降りかかってくるしがらみだったりして、未来は明るいだけじゃないことを既に感じ始めているんですよね。

そんな現実に対して、この作品は子どもたちやかつて子どもだった私たち大人の手を取って何度でも共に闘ってくれる存在です。 それはどれだけ心強いことか!

 

倫さんの作品はどれも、大人になることへの希望も失望も取りこぼすことなく私たちに与えてくれます。 でも、どんなに失望して恐怖しても「大丈夫だから、生きてごらん」と語りかけてくれる、その優しさ、愛情に惹かれるのだと思います。

 

新月の子どもたち』息長く、1人でも多くの子どもや大人にこの作品を届けるべく、私も頑張っていきます。 本の素晴らしさを再実感できる作品を作って下さりありがとうございます。

 

紀伊國屋横浜店の花田優子さんからのお言葉でした😭

 

そんな花田さんへ、作者の斉藤さんからはこんな直筆のお返事が!

 

 

花田さん、斉藤さん、ありがとうございます!🤗

ひとりでも多くの子たちに、この本が届きますように🌈

 

新月の子どもたち』

斉藤倫 作/花松あゆみ 画

https://www.bronze.co.jp/books/9784893097071/