毎日さむい日がつづいていますね。
ブロンズ新社には、先日、ひと足先に
『さくらもちのさくらこさん』が到着しました。
空気は一気に、春らんまん。
岡田よしたかさんの最新作は、「たべものシリーズ」初の女の子が主人公。
だれる、キレる、あばれる、集団から外れる、
悪口をいう、いじける、ねむる、ふてくされる・・・
この初ヒロインがまあ・・・なーんとも厄介で、かわいい子なのです。
わがやの5才の息子も、なかなかのさくらこ系。
おともだちがみんなで楽しそうに遊んでいると、急にふいっと輪をはずれ、
ひとりでどこかに行ってしまうことなどがよくあります。
「もっとうまいことやれ!」と、母親目線でもどかしく思うこともあるのですが、
よくよく考えると、あの感じは、自分が子どもだった頃にそっくり。
それにそもそも、うまくやる必要なんて、別にどこにもないのでした。
いろいろざんねんなさくらこさんの様子に、
自分のことはすっかり棚にあげ、
「このさくらこさん、わるいよー!」なんて、
絵本を見ながら、5歳はクックと笑って大喜びしています。
岡田さんの、のびのびおおらかな優しさと、
シュールな奇才っぷりが組み合わさった、岡田よしたか「たべものシリーズ」は、
他に類を見ない独特の世界観が魅力の絵本。
いちど読むと、中毒のようにくせになりますよ。
あとすこししたら、桜もほころび、入園・入学シーズンがはじまります。
あたらしいことにうまくなじめず、やきもきする子も、あせる子も、
そわそわ見守る、おとうさんも、おかあさんも、まわりの大人のみなさんも、
とりあえずお茶を飲んで、さくらもちでも食べながら、
「さくらこさん、ひどすぎるー!」
なんて、気楽に盛り上がったりしたら、たのしいのではないでしょうか。
『さくらもちのさくらこさん』は、そろそろ書店さんに並ぶ頃です。
みなさま、さくらこの傍若無人っぷりを、ぜひ店頭で眺めてみて下さいね。
◎イベント情報
岡田よしたかさんの読み聞かせ&サイン会。
2019年2月3日(日)13:30〜15:30(開場13:00〜)
くわしくはこちらから。
◎おまけのはなし
岡田よしたかさんは、関西のご出身なので、さくらもちはつぶつぶ派。
関東出身のわたしは、生地であんこをくるりと巻いたクレープ派。
関西は餅米を使った「道明寺」、関東は小麦粉を使った「長命寺」って言うんですって。
さくらこさんの、なんともいえないいじましさを表現するには、断然、
ねっちょり感のある道明寺ですね。さらさら生地の長命寺は、どことなく、
聞き分けのいい優等生ガールって感じがしません?・・・しませんかね・・?
(編集部・沖本)