ブロンズ新社公式ブログ

絵本やイベント情報についてご紹介します。

ペク・ヒナ×長谷川義史トークイベントレポート②

f:id:staffroom:20181119191748j:plain

 

  長谷川さんは、『あめだま』を翻訳されていかがでしたか?

 

長谷川 翻訳は他の作品でも何冊かやらせていただいているのですが、

自分の勝手な表現や言葉は、なるべく使わないよう注意しています。

関西弁ではありますが、余計な表現はしないよう、

僕なりに気をつかって言葉を探しました。

 

  関西弁は、じつは活字にすると、標準語に近い言葉なんですよね。

 

長谷川 そうなんですよね。だから関西じゃない方がイメージする

関西弁というのは、ふだん僕たちはあまり使っていなくて、

字にしたら(標準語と)ほとんど一緒です。イントネーションが違うだけで、

関西弁に聞こえたり聞こえなかったりするので、

わざとらしい関西弁は使わないようにしているつもりです。

 

  とくに『あめだま』は現代が舞台なので、今っぽさを表現すると、

(標準語と)ほとんど変わらないですよね。

 

f:id:staffroom:20170815105937j:plain

長谷川 『天女銭湯』は、僕にとってペク・ヒナさんの絵本の

初めての翻訳でしたので、いくつかの訳文に対して、

「この言葉は絵を見たらわかりますから、韓国語でも使って

いないので、日本語でもその言葉は使わないでください」

と的確な答えが返ってきました。そのとき、ビジュアルにも言葉にも、

隙なくこだわってつくられている絵本なのだなと感じました。

 

  ペク・ヒナさんのお父様が日本語をよくご存じでしたので、

そういったご指摘をいただきました。一方で、

大阪弁にしたことで、原作よりあたたかなよい効果が出た」

と言われたときは、すごく嬉しかったですね。

 

長谷川 ぼくは韓国語がわからないので、お父さんがていねいに

日本語をチェックしてくれたことは、本当にありがたかったです。

 

  この本の最後のせりふ「ぼくと いっしょに あそべへん?」は

名訳ですよね !  この訳がきたときに、もう、感動しました。

 

長谷川 「ぼくと いっしょに あそぼ」とは言えない子なんですよね。

ペク・ヒナさんが描きたかった内気な男の子は、

こんなふうに、断られてもいいような聞き方をする。

保険をかけているんですね。

僕には3人の男の子がいるのですが、一番下の子がこのタイプなんです。

たから、こういう言い方をするやろなと思いました。

 

 

(つづく)