北海道の剣淵町にある「絵本の館」で、8月から9月にかけての2カ月間、
来館者のみなさんが投票し、その年の受賞作品を決定する「けんぶち絵本の里大賞」。
このたび応募作品340点の絵本の中から、
ヨシタケシンスケさんの『もう ぬげない』が大賞に選ばれました!
そこで2月19日(日)に剣淵町で行われた授賞式に、
ヨシタケシンスケさんと参加してきました。
こちらが「絵本の館」です。
太陽の光がたっぷりと差し込む室内には、たくさんの絵本。
「こんな場所が近くにあればなぁ」とつぶやいてしまうほど居心地の良い空間です。
授賞式の前のお話の会では、今回受賞された作家さんの読み聞かせや、
作品への思いをお話されます。
ヨシタケさんにも読み聞かせをしていただきました。
会場からは笑いが!読み聞かせ終了後、
「ずっと楽しみにしていました」と来館されたかたがたに声をかけていただき、
ヨシタケさんの人気をあらためて感じます。
そして夕方から授賞式がスタート。
受賞関係者のテーブルの上には、こんな素敵な折り紙が置かれていました。
有志のみなさんが、各受賞作品をモチーフに心をこめて折ってくださったそうで、
クオリティの高さに驚かされます。
けんぶち絵本の里づくり実行委員会委員長で、剣淵町長の早坂さまから、
賞状とトロフィーを受けとるヨシタケさん。
受賞スピーチでは『もう ぬげない』について、
「ふつうの子が、ふつうの毎日のなかで、ふつうに失敗する絵本。
なんでもないことなのに面白い。そんな絵本が作りたかった。」
とお話されました。
式もなかば、本日二度目の読み聞かせをしていただきました。
絵本の館での読み聞かせから打って変わって、聞き手は大人ばかり。
それにも関わらず会場のあちこちから笑い声が聞こえ、
『もう ぬげない』のパワーを目の当たりにしました。
翌日は、受賞作家さんによる剣淵小学校での特別授業です。
ヨシタケさんの担当は、4年生。
絵本作家になった理由や、絵の描きかたなどをお話されます。
「(モチーフを)あえて見ないで描くと、
自分が見ているところと、見ていないところがわかります」とヨシタケさん。
実際に黒板に絵を描いてみます。
ヨシタケさんが絵を描いている最中も、
「すごい!」「うわぁ!」の声が聞こえてきました。
「先生、黒板一生消さないで〜!」とお願いする子も。
授業終了後、クラスの皆さん囲まれ、大人気です!
ヨシタケさんに会えた嬉しさのあまり、泣き出してしまう子もいました。
剣淵小学校の皆さんにとって、
きっとすてきな思い出になったのではないのかな、と思う時間でした。
剣淵町のみなさんに、あたたかく迎えていただいた2日間。
初めて訪れるのにどこかほっとする雰囲気は、
生活のすぐ隣に絵本があるからなのかもしれません。
絵本の館では、受賞作品の原画展が3月20日(月)まで開催中ですので、
お近くにいらっしゃった際はぜひお確かめください。
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(広報 今井)